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ゆぐどらぐらし

世界樹の迷宮2のプレイ日記のようなキャラ日記

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ノダの日記 最終回

◆王虎ノ月 28日

全てが、一応の終結に至ったのでこれを記す。

◆王虎ノ月 27日
出撃:コーエン、モモ、モリーノ、シハルツ

結局俺は悩みに悩み抜いた結果、上のようなメンバーを連れてこの度の探索最後になるだろう戦いに挑んだ。
見ての通り前衛は俺一人、極端なバランスの構成だったが、ミーティングの際にメンバーを告げても不思議と誰も異議を唱えなかった。
今日の宴会でそれとなく聞いてみたところ、口を揃えて「最後の最後でリーダーの決めたことに文句言うやつなんていない」と言われてしまった。
本当に、最高の仲間達と出会えたと、俺は断言できる。

だから説明は野暮だとは思う。
個々の戦力分析は前にも書いたしな。それを全て総合した結果の選出だ。


戦いの結果、なんてのは俺が今日記を書けてる時点でわかりきってることだけど、それでも書かなくちゃいけないことがいくつかあると思う。


部屋に飛び込んだ俺達が見た物は、入り口近くに通路を塞ぐように浮く巨大な球体。
その球体から声がする。
それはこの城に入ってから何度も俺たちに語りかけてきたオーバーロードのものに違いなかった。
間違いなくその球が語っているんだ、俺たちに向けて。
でも俺にはそのことが信じられない。
だって、その球が空の王だって言うんだぜ?
どこの世界の王様が球だよ?少なくとも俺の知ってる中にはいない。
もっと驚いたのはその言動だ。
専門的な話で俺にはいまいちわからなかったが、コーエンがかいつまんで説明するところによれば、その球は、かつて人間であったと言っていたのだ。
そして、この城を飛ばすような超常的な技術を使って己を改造、今の姿を得たのだと言う。

俺は鼻で笑う。
「そうか。お前が何度も言う『人間を超えて』なれるもんが球ッコロかよ。面白すぎて腹よじれそうだぜ」
「貴様らに言っても理解できまい、と最初に言ったはずだ」
俺は剣を抜き、球ヤローに切っ先を向けて叫ぶ。
「理解する気もねえよ!でもよ、お前はそれが正しい行いだと思ってんだろ?俺は、お前を許さないのが正しい行いだと思う」
「なるほど、複雑な事象は理解出来ずとも世の真理は心得ているということか」
「まどろっこしいこと言ってんじゃねえよ!俺はお前をぶっ倒して聖杯を手に入れて帰る!それだけだ!」
「ならば私は君達を殺し、残る君の仲間を殺すための兵へと変えるとしよう」
「行くぜオーバーロード!!!」

俺の剣が球体を削る。
モリーノの歌がヤツの皮膜を薄める。
コーエンの炎がそこを焼き破る。
そして、意外ではあったがシハルツの呪言もヤツに届き、モモの癒しを受けて俺は一層踏み込む。

数瞬の出来事。
拍子抜けるほどあっけなく球は地に落ちた。
「みたか球ヤロー!」
俺の叫びを聞いてか聞かずかオーバーロードは再びゆっくりと浮遊する。
武器を構える俺たちに、その球体は戦闘の意思を見せず、問いかける。
「なるほど……ここまで来ただけはある」
球体は光る。
立っているだけで精一杯なほどの威圧感が俺達を襲った。
「だが、考えてみろ。その力、得た地位や名声、死すれば全て失うのが人だ」
徐々に避けるように球の中心から亀裂が走る。
「人としての命では、その程度なのだ。なればこそ、なればこそ我は人を超える道を選んだ。道を超えし者、即ちオーバーロード、そして、人はそれを神と呼ぶ」
「違う!お前みたいなのを俺は神だなんて思わない!お前はイカれた単なる球ッコロだ!」
「そうか、ならばこの問いかけは無駄だろうが……あえて最後にしておこう」
もはやオーバーロードは球形をしていない。
まばゆい光を纏った、巨大な人型。羽根や尾を携え、剣と盾をもったそれは、何も知らぬ者が見れば確かに神の姿に見えたかもしれない。
「ここより立ち去れ。私の研究の邪魔をするな。さすれば人を超える命を与えてやろう」
ひょっとしたら、とても危険なことを俺はしたかもしれない。
しかし、なんとなくオーバーロードは自分の問いに対する答えを聞くまで動かないような気がしていた。
俺はヤツから目を逸らし、後ろに控える皆の顔を見たのだ。
その後ろ、何もない空間にこの場にいない仲間の顔すら見た。
誰もが、真っ直ぐ俺を見つめてうなずいてくれた。

だから、俺達は声を揃えて叫んだ。
「「「「「ざけんじゃねえ!!!」」」」」
「お前みたいなブサイクになったら、俺のハニー達が笑ってくれなくなっちまうよ、バーカ」
モリーノがせせら笑う。
「達?後で説教な。っと、アタシはさ、お前みたいな偉そうなのが大ッキライなんだよ。だからぶっ飛ばす!そんだけ!」
モモが中指を立ててみせる。
「お前の研究は、孤独にしかなれない研究だ。永遠の孤独など誰も求めはしない……ボクも、そんなものはもういらない」
コーエンが拳を強く握る。
「貴方も一人だったんだね……でも、手を伸ばせばいいんだよ。大切な人を見つければいいだけなんだよ」
シハルツが目に涙をためる。

「俺はさ、有名で、金持ちで、強くて、かっこいい英雄になりたい。そんな俗っぽい夢を持って冒険者になったんだ」
オーバーロードは全ての答えを聞き届けるかのように動かない。
「お前を倒すと、多分俺はそんなもんにもなれちまうらしい」
俺は剣を握りなおす。
「でも、そんなもんはさ、おまけでしかないんだよ。冒険者の一番素晴らしいものはそんなもんじゃない」
そして、届かないことを承知でヤツの眼前で剣を横に薙ぐ。
「仲間といる時間、未知を知る喜び、例え倒れても残るその思い……お前はそれを汚した!!理由はそれだけで充分だ!!」
「よく、わかった」
ゆらり、とオーバーロードの影が揺らめき、その場からかき消える。

「ならばここで死ね。我の……神の手にかかって!!!」
一転の怒号、そして崩壊。
ヤツの影はその奥の玉座の上に舞い、膨張した影は天井を突き破りこちらを見下ろした。
「いくぞおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!」
雄叫びと共に俺達は最後の戦いへと駆け出した。


正直、殆ど覚えていない。
ただ、紙一重だったことだけはわかる。

最後に、爆発するようにオーバーロードは散った。
その人ならざる顔は憎しみに歪むようにも、悲しみに濡れるようにも、眠るように穏やかにも見えた。

オーバーロード消滅の衝撃は城の各所にダメージを与え、壁材や床、よくわからないものが衝撃であいた穴から地上へ落ちていくのが見えた。
コーエンに尋ねる。
「なあ、あんなもん落ちて大丈夫なのか?」
「街に落ちれば洒落にならん」
「お、おい、街にいるやつだれもそんなことわかんないだろ、ヤベーじゃん!」
「でも、樹海の入り口から街まで走れるか?」
モリーノの声に皆の姿を改めて見る。
誰もがボロボロで満身創痍だった。もちろん俺も。
「行くしかねえだろ!街に被害出したら大変だろうが!」
「とりあえず糸で飛ぶぞ!」
モモが怒鳴ると俺達は馴染み深い光に包まれ、天空の城を飛び出した。

アリアドネの糸の光が消え、樹海の入り口で目をあけた俺は前も見ずに走り出した。
そして何か大きなものにぶつかって跳ね返された。
「おやおやおやおや、大丈夫かい?英雄様をやっつけちまったよあたしゃ」
「つつつ、って女将さん!?」
そこにいたのはフロースの宿の女将さん。
いや、それだけじゃない。
薬泉院の先生や助手さん、ギルド長、酒場のおっさん、エスバットの二人、ひまわりちゃんに、たくさんの街の人たち。
そして、俺の大事な仲間たち。

「やったんだべな?やったんだべな!?」
「きゅきゅきゅーー!」
たまと見つめあうクジョー。
「お疲れ……さん」
涙を拭うベンテンさん。
「コーエン、無事で……」
コーエンに抱きつくマミヤさん。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁん」
大泣きでシハルツと抱き合うアーシャ。
「ほっほっほ、ワシャ信じとったからの」
笑うノー爺。
そして

「私も、信じておりました」
涙をこらえて微笑むさくらちゃん。


ああそうそう、弾けたオーバーロードの足元に例の聖杯があって、それは公宮に渡した。
コーエンに確認したけど、暴走する方向にさえ使わなければ生命力を高める程度で確かに病気も治癒するかも、ってことなんで。
姫さんが王様完治したら樹海へ返却&封印するって約束してくれたし、あの人しっかりしてるからそのへんは大丈夫だろう。

あとはまあ、お決まりの宴会の流れだからまあいいか。
本当はあと何日かすると国を挙げて祝ってくれるらしいんだけど、さすがに照れくさいからパスだわー。
で、宴会の時に聞いたんだけど、俺達がオーバーロードと戦っている頃、おそらくオーバーロードが天井ぶち破った時だろうな。
シヴェタの民が地上に降りて警告してくれたんだそうだ。
「天空の城からいろいろ降って来て危ないから避難してくれ」
って。ただ、誰もフードかぶった謎の人の言うことなんて聞いてくれないからうちのギルド連中に声をかけて手伝ってもらったんだと。

街で結構な有名人になってるうちの連中が言うことは意外とみんな聞いてくれたらしい。
それでもダメな人にもギルド長やら酒場のオッサンやら、最後には大臣さんまで出てきて避難を勧告してくれたってんだから、人との繋がりは作っとくもんだと思ったなー。
多分、今回の一件でクジョーが考えてた空の民と地の民の交流も進むと思うし。

そんで一通り避難が終わったところで、みんな俺達を迎えるために糸でいつも降りてくる地点で待っていてくれたんだそうだ。


でさ、もうみんなには全部話した後だけど、実はその後の宴会、俺ちょっとだけ抜け出してたんだよね。
行ってた場所はその、オーバーロードの玉座。
そこに城に登ったときに世界樹のてっぺんにあったのと同じ仕掛けがあるのを戦いの最中見つけてさ、どうしても気になってこっそり行ったんだ。
で、触れてみると案の定飛ばされる俺。
着いた先は見たこともない森。
見回すとそこは浮いているようで、遠くに天空の城が見えた。
なのでどうやら天空の城の周りに浮いている小島のようなものだと推理したんだけど、ちょっと歩いてみると何らかの力で先に進めない事に気づく。
で、今日の話になるわけだ。

宴会を終え次の朝、即ち今朝だな。
なんでだろうな、全部終わったはずなのに自然と起きちゃうし自然とみんな食堂に集まってるんだよな。
昨日の宴会の最後にちゃんとおつかれさんっていったのにな。

それで例の話をした。
「実は昨日宴会抜け出して、天空の城のまわりにある未開の森偵察してきた」
って言った時の全員のマジギレ顔は思いだすだに恐ろしい……
さくらちゃんなんて「そういう無謀なことをなさる方とは婚約解消いたしましょうか」とかいい出すし。ほんともうスイマセン。
でも
「まだこの世界樹には未開の地があるんだ。俺はそこも、冒険したい、もちろん、皆といっしょに」
そう言うとみんなが口々に当たり前だと賛同してくれた。
その後の言葉は予想外だったみたいで、皆固まってたけどな。

「ただ、皆一度、解散しよう」


俺達は冒険者だから、冒険をするのが生きてるってこと。
まあそれはそうなんだけど、冒険者の前に一人の人間じゃん。
冒険者としての生き方しか知らない人も多いかもしれないけど、それって勿体無いんじゃないかなと。
クジョーやコーエンみたいにそうじゃない生き方に興味持つ人もいたことだし、そういの見つめなおすのもいいんじゃないかなと思って。
もちろん、それは俺自身もそうなんだけど。

「公宮には未開の森の存在は教えてない。まあ、見つかっても多分進めないと思うけど」
俺はまだ呆然とする皆にそう言った。
「みんな、一度別れて自分を見つめなおしてみようぜ。それでもまたいっしょに冒険したい!ってんなら」

バン、と机に手を突いて皆を見回す。
「一年後、またここで会おう」
皆は互いの顔を見合わせる。
そりゃそうだ、急にこんなこといわれたら誰だって戸惑う。
それでも、最初に俺の手にその手を重ねてくれたのは
さくらちゃんだった。
「賛成いたします」
「まあ、この国にいるとウザいことになりそうなんでほとぼり冷ますのにゃ丁度いいか」
モリーノが重ねる。
そして次々と手が重ねられる。
最後にもじゃもじゃのたまの手が重ねられると、俺は宣言した。

「ギルド、オーガ・サーカスは本日、王虎ノ月28日をもって一旦解散とする!
 皆がもう一度、このギルドでと思ってくれるならば、一年後の今日!ここで会おう!」

これが、俺たちの冒険がひとつの区切りを迎えるまでの話だ。
この日記は女将さんに渡して、保存してもらうようにお願いするつもりだ。

そろそろ出発の時間かな。
午前中は挨拶回りでほぼ潰れちゃって、結局あんだけかっこよく解散宣言しときながら荷物まとめて今もう夕方なんだけどさ。

あ、そうだ、メンバー用の日記も今日預かったんだっけ。
これも一緒に女将さんに預けなきゃ。
そういえばメモついてたっけ。
あ、俺にも一言書けとか書いてあるわ。俺のリーダーとして最後の仕事だな。
それじゃそれだけ書いて出発するとしますか。

とりあえずは、さくらちゃんのご両親に挨拶しに東方へいかないとなー。
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